Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ゆうれいかしや

ゆうれい貸屋

山本 周五郎

Lisez ゆうれい貸屋 (ゆうれいかしや) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 21 320 caractères · 42 écrans

Aozora Bunko

五 世に例なき商売のこと

「まだ性がつかねえか、どうするんだ、待っている人を可哀そうたあ思わねえのか」

これまではただ恐れ入って、へい済みませんくらいの挨拶はしていたが、お染ゆう女なる者が来てからは気が強くなり、ある日ついに家主へ返答をした。

「おらあこれが勝手なんだ、これが性分なんだからうっちゃっといてくれ、待ってるなんてどこの誰だか知らねえが、自分からおん出ていった者を、可哀そうもへちまもありあしねえ、ふざけたことを云わねえで貰えてえ」

「な、な、なんだと」

平作老は怒った。

「なにがふざけたってんだ、なにがへちまだ、仮にも家主に向ってなんてえ口をきくんだ、てめえがいくら底抜けでも、それじゃあ済まねえぞ、お兼さんが出ていったなあ自分が可愛いからじゃあねえ、てめえの身を思えばこそ、てめえを人なみの者にしてえからこそ、泣きの涙で実家へ帰ったんだ、帰るときお兼さんが、泣きながら云ったことを忘れやしめえ、あんたがまじめな気持になったら、すぐに帰って来る、どうか早く帰れるようにしておくんなさい、こう云って泣いたのを覚えているだろう」

五 世に例なき商売のこと

「そればかりじゃあねえ、お兼さんは実家へ帰ってからも、一日だってやくざなてめえのことを案じねえ日はねえんだぞ」