Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ゆうれいかしや

ゆうれい貸屋

山本 周五郎

Lisez ゆうれい貸屋 (ゆうれいかしや) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 21 320 caractères · 42 écrans

Aozora Bunko

こう云いながら、女の姿はしだいにはっきりしてきた。寝衣のような物を着て細帯で、さんばら髪で、両手をこう前へ垂らし、のめるような姿勢で、凄いような眼で、じいっとこっちを見た。

「へんな声をするなよ、ゆうれえみてえな恰好して、おめえいってえなんだ」

「見ていてわからないの」相手は少しむっとしたようであった、「みたいな恰好だって、恰好つけるんじゃない、本物のゆうれいよ」

「へえ本物かい、すると誰のゆうれえだ、お兼か」

「とぼけないでよ」

ますますむっとしたふうである、「お兼なんてひと、知りゃしない、あたしゃ染次って、これでも辰巳の芸妓だよ」

「おらあ、辰巳に借りはねえ筈だがね」

「勘定取りに来たわけじゃないよ、ばかばかしい、あたしゃゆうれいだって云ってるじゃないのさ」

「それあわかってるが」

弥六はそこで欠伸をし、拳骨で涙を拭いて、まじりまじり相手を見た。

「そんならよ、辰巳芸妓のゆうれえが、どんな因縁でおれんとこへなんぞ出て来たんだ」

「そこはあたしだって、都合があるじゃないの」

「それあ誰にだって都合はあるだろうが、ほかの事とは違ってゆうれえだからな、そっちの都合ばかりで出るてえのは、おめえ、ちっとばかり勝手すぎやしねえか」