Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

わがまち

わが町

織田 作之助

Lisez わが町 (わがまち) de 織田 作之助 (おださくのすけ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 93 840 caractères · 186 écrans

Aozora Bunko

「――今やって貰っている仕事は、ほんのけちくさい仕事で、花井君には気の毒なようなもんだが、しかし、これが済むと、大きな奴がある。今ちょっとここで言うわけにはいかぬが、日本のサルベージでなくてはちょっと手が出せぬという……、そう、沈船浮游だ。これに花井君の身体がどうしても要るのだ」

へえと他吉は感心して、さそくに話を纒める肚がきまったのだ。

「――それに何ですよ。時局がこういう風になって来ると、花井君などもうわれわれ個人会社にいつまでも居る人じゃない。いつなんどき海外へ出て、沈船作業に腕をふるって貰わねばならんようになるかも知れない。だから、余程しっかりした奥さんでなくっちゃ」

「いや、その心配は要りまへん。わたいもこう見えても、もとは比律賓のベンゲットで働いて来た人間だす。婿をマニラで死なしても居ります。その点は、よう君枝に仕込んでありまっさかい」

よしんば形式だけにしろ見合いという順序を踏んだのは、ひとつには、ともかくうちの孫娘を見てやってくれ、という自信からだったが、さすがに他吉は心配だったのだ。

ところが、鶴富組の主人は、一風変った一見識あり、タクシーの案内係の制服のまま見合いに出て来たという点が何よりまず気に入った。