Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ガラマサどん

ガラマサどん

佐々木 邦

Lisez ガラマサどん de 佐々木 邦 (ささきくに) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 99 079 caractères · 202 écrans

Aozora Bunko

しかし私は勤め運の好くないことがソロ/\分り始めた。一年足らずで、こゝも首になってしまったのである。理由は未だに分らないが、文筆癖が祟ったのらしい。記者として文章の嗜みは結構な筈だが、私は余所の雑誌記者と懇意になって、小遣稼ぎの原稿を時折自社の机で書いていた。余暇を利用したので、編輯事務には少しも支障を来さなかったが、矢張りこれがいけなかったのかも知れない。兎に角、或日、

「熊野君」

と編輯長が呼んだ。

「何ですか?」

「一寸」

「今少し忙しいんですが……」

と私は迷惑した。某誌の締切が迫っていた。

「冗談じゃないよ」

「何ですか?」

「君は余所の社へ行って働いた方が宜いだろう」

「はあ?」

「この間から考えているんだが、矢っ張りその方が宜いよ。余所へ行って大いに働くことにしてくれ給え」

「僕は何方でも同じことですけれど」

「同じことなら、是非然うして貰いましょう」

と編輯長はそれでもう申渡しを終ったのだった。流石に大衆雑誌だ。婉曲に首を切る。

私はジタバタしない。直ぐに諦めて、母校へ駈けつけた。門のところで三好さんに行き会ったから、会釈をして進み寄ったら、

「君、又不可抗力じゃないかい?」