Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ズラかったしんきち

ズラかった信吉

宮本 百合子

Lisez ズラかった信吉 (ズラかったしんきち) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 54 656 caractères · 110 écrans

Aozora Bunko

「……いたのか? お前も」

「…………」

「何の演説だったんだろ」

「レーニンの死んだ日よ、昨日は」

「ふーん――ハゲの奴、ちょいちょい三号バラックなんぞさ行くのか?」

「見張ってやがんのよ」

「なして! バカバカしい。一つとこで働いてるロシア人にも近よっちゃいけねのか?」

「だって、お前」

松太は、ゆっくりした口調で云った。

「日本人夫がみんなソヴェト労働者のやり振りを知った日にゃ、このまんまじゃ〔五字伏字〕」

橇へつけて出す材木へ二人して符牒を入れているところだ。

「会社は日本人夫をあっちさ近づけめえ、近づけめえとしているんだ」

「…………」

「ロシア人夫あ、お前、俺等みてえにてんでんバラバラに狩りあつめられて来たんじゃねえ。自分の組合もってて、政府の職業紹介所から団体契約で来てるんだ。そんだから、××林業にとっちゃ日本人夫なんぞ一人や二人どうしようとこわくねえ。奴等の都合で難癖つけて今日んでもボイこくれるが、ロシア人夫にそりゃ出来ねえんだ」

「なしてだい」

「組合の規則でよ!」

太い声を松太が出した。

「ソヴェトじゃ、組合の規則で労働者がてんでの権利ってものをちゃんときめているんだ。