Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

トムきちとほうせき

トム吉と宝石

小川 未明

Lisez トム吉と宝石 (トムきちとほうせき) de 小川 未明 (おがわみめい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 4 254 caractères · 9 écrans

Aozora Bunko

遠い、あちらの町の中に、宝石店がありました。

ある日のこと、みすぼらしいふうをした娘がきて、

「これを、どうぞ買っていただきたいのですが。」

といって、小さな紙包みの中から、赤い魚の目のように、美しく光る石のはいった指輪を出してみせました。

ちょうど、主人の留守で、トム吉が手にとってながめますと、これほど、性のいいルビーは、めったに見たことがないと思いましたから、しばらく感心して、掌にのせてながめていました。

娘は、小僧さんが、なんというだろうかと、さも心配そうな顔つきをしていました。

(もし、これが、いい値に売れなかったら、病気の弟をどうしたらいいだろう。そればかりでない、明日から私たちは食べてゆくことができないのだ。)

と、いろいろ思っていたのです。

「この指輪を、どこでお求めでございましたか。」と、トム吉は、たずねました。

すると、娘は、正直にその指輪について話したのです。

「それは、死なれたお母さんが、お祖母さんからもらって、大事になさっていたのを、お亡くなりなされる時分、指からぬいて、これはいい指輪だから、よほどのときでなければ、はなしてはいけないとおっしゃって、私にくださったものです……。