Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

トムきちとほうせき

トム吉と宝石

小川 未明

Lisez トム吉と宝石 (トムきちとほうせき) de 小川 未明 (おがわみめい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 4 254 caractères · 9 écrans

Aozora Bunko

トム吉は、宝石商の店にいる間に、これと同じものを一度見たことがあります。そして、それが驚くほど高価に取り引きされたのを記憶していました。いま、この珍貴な曲玉が、砂漠の中で見つかったというのは、昔、隊商の群れが、ここを往来したからです。

「これが、おれのものだったら、どんなに大金持ちになれるだろう……。」と、トム吉は、残念がりました。

彼は、若者が、この石の値打ちを知らないのを幸いに、この砂漠の中を旅する間に、どうかして、自分のものとする工夫はないかと思ったので、わざと平気な顔つきをして、

「ボタンにしては、あまりお粗末なものですね。どうせ、土人の子供が頸にかけたものかもしれません。」

こういって、若者の手に返しました。快活な若者は、荷物のひもをほぐして糸を造り、曲玉に通して、道化半分に、自分の頸にかけて歩きました。そして、いつかその石のことなど忘れて、なにかほかの話に興がって、笑っていました。

ひとり、トム吉は、若者の頸にかかった曲玉が歩くたびに揺れるのを見たり、ダイヤモンドが長い間砂にうもれて、いくぶん曇っているけれど、みがけば、どんなにでも光るのだと思うと、そのほうに気をとられて、ぼんやりと、あいづちを打つだけで、いままでのように、話に実がはいりませんでした。