Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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ハイカラこう

ハイカラ考

木村 荘八

Lisez ハイカラ考 (ハイカラこう) de 木村 荘八 (きむらしょうはち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 7 649 caractères · 16 écrans

Aozora Bunko

やがてこの言葉は「ハイカる」と云った工合に語尾の活用を起して動詞となって働き出し、江戸弁に「ヘエカラ」と訛っても通用するようになり、「貧乏ハイカラ」「田舎ハイカラ」等の派出語も従えつつ、――僕の考えでは、結局日露戦争末期に、女の飾髪の廂髪、――その高大に突き出した有様をぬからず当時の記憶に生々しかった旅順の戦跡になぞらえて、「二百三高地」と呼ばれた。この二百三高地・廂髪が一口に「ハイカラ」と呼ばれるに至って、一昔前に男ぞろいの、その伊達者達の、卓上一夕の奇語から起った言葉が、思いきや、女人の髪の結いぶりへ転化し、そしてそこに見事な「結晶」を作ったと思う。世相史の上の、面白い特殊な一例だったと思う。

今日から見れば、「ハイカラ」も既に――女の髪の結いぶりの「ハイカラ」もすべてを籠めて――言葉としてとうに「死語」の一つである。(その実体も死滅したこと、勿論。)今日ではハイ・ネック high neck というより伊達な、そして洋語そのものとしても意味の幅の広い通語は、人が(主として若い女性)使っても、ハイカラ、或いはハイ・カラーは、もはや云わない。ただわれわれ年輩の旧人が、シックなハイ・ネックをも「ハイカラ」