Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

レモンのはなのさくおかへ

レモンの花の咲く丘へ

国枝 史郎

Lisez レモンの花の咲く丘へ (レモンのはなのさくおかへ) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 71 016 caractères · 142 écrans

Aozora Bunko

あれが悪い前兆だと云うのだぞえ。

使女B お嬢様は昨夜からかけて、よほどお心持ちが昂奮していらっしゃります。神経が鋭くなりすぎていらっしゃります。

女子 昨夜のことは決して云うておくれでない。あれはほんの魔がさしたと云うものだから。

使女A 魔がさしたのはお嬢様ばかりではござりませぬ。あれほど沢山おいでなされた、騎士、音楽家の方々が、一人残らず片膝をついてお眠り遊ばし、無宙で楽器をお弾きなされたと申すのは……。

使女B あれは皆様御一同へ魔がさしたと申すものでござりましょう。その中でもお嬢様が一番お美しくていらっしゃる故、それで一番深く魔者に見込まれたと申すものでござりましょう。

女子 あの晩私は、何時の間にお館を出て裏庭の罌粟畑へ行ったやら、私は少しも知りはせぬ。(間)ただ覚えていることは、白い髪の毛の音楽家が、銀の竪琴を弾いたこととその音が胸にしみ入ると、私はいつもになく……笑っておくれでない、私はいつもになく、淫の心となったこと、丁度、一年前、北の浜辺で紅い薔薇の花を、紫の袍を着た、桂の冠をかむった、銀の竪琴を持った、若い美しい音楽家に貰った時のような心持ちとなったことを、いまだにはっきりと覚えている。