Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

レモンのはなのさくおかへ

レモンの花の咲く丘へ

国枝 史郎

Lisez レモンの花の咲く丘へ (レモンのはなのさくおかへ) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 71 016 caractères · 142 écrans

Aozora Bunko

の歌が、あの時私の耳へはいって、私を正気づけたことは、ほんとに違いはないけれど。(小声にてその歌を歌う)

屍には白き藻草を着せかけん、

眼の閉じし面には

かぐろき髪の幾筋と、

鈴蘭の花をのせておく。

何故この悲しい歌が、私を正気に返らせたのか、私には解らない。

使女A あの怪しい老人の歌った厭な歌に、歌い勝ったと申すのではござりますまいか。

使女B 老人の歌った歌を、お嬢様は今でも覚えていらっしゃりますか、血が泣くような厭な厭な歌。

女子 (小声にて歌う)

短い命が暗に沈む

紅い薔薇のあざ笑い、

罪が楽しい戯れと

思う時の人心、

それが暗の紅き薔薇。

ほんに厭な恐ろしい歌だこと。ただ歌ったばかりでも、深い深い罪の洞へ引きこまれるような気持ちがする。……だがまた何んだかなつかしい、恋しい思いの湧き起こるのは不思議じゃないか、丁度人眼を忍んで媾曳する夜の、罪と喜びとの融け合った、その恋しさがこの歌の調子に似ているぞえ。――そしてこの歌は、どうしても嘗どこかで聞いたことがあるように思われる。

使女A 北の国の浜辺でお嬢様へ、紅い薔薇の花をお渡しなされた、若い美しい音楽家が、歌ったのではござりませぬか。