Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

かじとポチ

一房の葡萄

有島 武郎

Lisez 一房の葡萄 (かじとポチ) de 有島 武郎 (ありしまたけお) en japonais avec furigana. JLPT N3. Touchez un mot pour le sens.

N3 · intermédiaire · kanji et kana modernes · 23 753 caractères · 48 écrans

Aozora Bunko

思い出したようにそれを取上げて、これさえあれば御殿の勘当も許されるからと喜んで妹と手をひきつれて御殿の方に走って行くのを、しっかり見届けた上で、燕はいい事をしたと思って王子の肩に飛び帰って来て一部始終の物語をしてあげますと、王子もたいそうお喜びになってひとかたならず燕の心の親切なのをおほめになりました。

次の日も王子は燕の旅立ちをきのどくだがとお引き留めになっておっしゃるには、

「今日は北の方に行ってもらいたい。あの烏の風見のある屋根の高い家の中に一人の画家がいるはずだ。その人はたいそう腕のある人だけれどもだんだんに目が悪くなって、早く療治をしないとめくらになって画家を廃さねばならなくなるから、どうか金を送って医者に行けるようにしてやりたい。おまえ今日も一つほねをおってくれまいか」

そこで燕はまた自分の事はわすれてしまって、今度は王子の背のあたりから金をめくってその方に飛んで行きましたが、画家は室内には火がなくてうす寒いので窓をしめ切って仕事をしていました。金の投げ入れようがありません。しかたなしに風見の烏に相談しますと、画家は燕が大すきで燕の顔さえ見ると何もかもわすれてしまって、そればかり見ているからおまえも目につくように窓の回りを飛び回ったらよかろうと教えてくれました。