Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
いっせんどうか
一銭銅貨
小川 未明
Lisez 一銭銅貨 (いっせんどうか) de 小川 未明 (おがわみめい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 2 098 caractères · 5 écrans
英ちゃんは、お姉さんから、お古の財布をもらいました。そして、お母さんから、小遣いをいただくと、その中にいれておきましたが、じきに、つかってしまうので、その財布の中は、いつもからっぽでありました。
ある日、英ちゃんが、その財布を、ばたばたやっていると、お姉さんがごらんになって、
「英ちゃんの、財布の中は、いつもからっぽなのね。」と、笑いながらおっしゃいました。
「からっぽなもんか、そら、ごらんよ。はいっているだろう。」と、英ちゃんは、お金をつまんで見せました。
「たった、一銭きりしかないの?」
「姉さんは、この銅貨が、いつできたと思ってるの。そりゃ、古いんだから。」
「そうね、大きいから、大正か、明治にちがいないわ。」
「明治九年なんだぜ。まだ、うちのお父さんもお母さんも、生まれない前のだよ。その時分から、日本じゅうをぐるぐるまわっていたんだ。そう思って、僕、大事にしているのさ。」と、英ちゃんは、いまのから見ると、大形な、そして、手ずれのした、一銭銅貨を裏表を返しながら、さもなつかしそうにながめていました。
「まあ、そんなに、古いの。」と、お姉さんも、手にとって、ながめました。