Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ななかいのじゅうにん

七階の住人

宮本 百合子

Lisez 七階の住人 (ななかいのじゅうにん) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 7 128 caractères · 15 écrans

Aozora Bunko

食卓で、二日ぶりに豊子に会った。伸子は、ミス・ハウドンの心づかいで、わざわざ豊子の隣に席を貰ったのであった。

「どう? きのうはすっかりかけ違ったわね」

「ああ、私下町へ実験があって行っていたから――新聞が来ましたよ。よかったら見にいらっしゃい」

「今夜はお暇?」

豊子は、癖で下顎を押し出すように合点しながら、先輩らしく答えた。

「――まあいいわ」

伸子のところから、台所と食堂を区切る四枚の扉が正面に見えた。二枚目の扉を、ぽんと爪先で蹴りあけては、大きな錫の盆にスープ皿を並べたのを持った給仕娘がこちらに出て来ようとしている。胸のところに、嵩ばった重いものが邪魔しているので、脚が思うようにのびず、たっぷり蹴開かない。すぐ煽りかえす。も少しで盆迄ひっくり返しそうに戻って来る。また蹴りなおす。――気になってそっちを見ていると、左隣のミス・ホルフォードが、伸子に話しかけた。

「ミス・サッサ、貴女棕櫚箒お好き?」

「棕櫚箒? 棕櫚箒がどうしたの」

向うの角から、ミス・グレーが、ふき出したい顔をやっとしゃんとさせて、窘(たしな)めた。

「ドーラ!」

ドーラは、両方から弓形にくっつきそうな黒い眉の片方を挙げ、よくってよ。