Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
さんじゅうねんごのせかい
三十年後の世界
海野 十三
Lisez 三十年後の世界 (さんじゅうねんごのせかい) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 68 140 caractères · 137 écrans
正吉は、さっきから窓によって、はじめて見る月世界の景色に魂をうばわれている。
(ああ、ずいぶんすごいところだなあ。高い山、くらい影、木も草もない。これがほんとの死の世界だ。空はまっくらだ。あそこに輝いているのは太陽らしい。ここは雲の海だというが、水一滴ない。こんなところに一週間も暮したら、気がへんになって死にたくなるだろうなあ)
だが正吉は、やがてこの死の国のような月世界で、ふしぎな者にめぐりあい、一大事件の中にまきこまれるなどとは、夢にも思っていなかった。
空気服
「全員空気服をつけよ」
艇長からの命令が、各室へつたわった。
「さあ、空気服だ。かぶと虫の化けものになるんだ。やっかいだな」
「やっかいだって。でも、空気ににげられちまって死ぬよりはましだろう」
「もちろん死ぬよりはましさ。だが、空気服はきゅうくつだから、ぼくはきらいさ」
空気服というのは、身体のすっぽりはいる潜水服みたいなもので、あたまに潜水兜に似たかぶとをかぶる。しかし空気服についているかぶとは、前半分ほど透明だ。
空気服の中には地球の上と同じほどの濃さの空気がはいっている。そしてたえず空気をきれいにし、不足の酸素を補給する。