Classiques japonais avec furigana
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さんじゅうねんごのせかい
三十年後の世界
海野 十三
Lisez 三十年後の世界 (さんじゅうねんごのせかい) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 68 140 caractères · 137 écrans
正吉は、まっさきに名乗りをあげた。
「なんだ、少年がここに残りたいのか。よろしい。正吉君は員数外だ。希望なら残ってよろしい」
マルモ隊長は笑いながら、正吉の希望をいれた。
カンノ博士は、そこで五人の人選をした。カコ技師の外は、大した腕のある者はいなかった。
それが決って、隊長以下は三台の装甲車に乗り、いそいでこの倉庫第九号から出ていった。あとはカンノ博士ほか六名が残った。
「われわれは一時、探偵になったわけです。しっかり頭をはたらかせて、なぞを早くといて下さい。まず人骨の方から調べにかかりましょう」
博士は倉庫の入口の方へ歩きだした。六名の者は、そのあとに従った。人骨はさっきのとおり洞門のそばに横たわっていた。風化して、ばらばらになっていた。しかし骨片の位置とその数からして、一人の人間の骨であることが誰にもよく分った。
「ねえ諸君。こういうことを、おかしいと思いませんか」
とカンノ博士がすいりの糸口をほどきはじめた。
「この人骨は空気服もなんにも着ていないです。すると、行き倒れになった他の探検隊員だとは考えられないです。もしそうなら空気服ぐらいは、ちゃんとからだにつけているはずですからね」