Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

みうらろうじんむかしばなし

三浦老人昔話

岡本 綺堂

Lisez 三浦老人昔話 (みうらろうじんむかしばなし) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 113 637 caractères · 224 écrans

Aozora Bunko

お近さんはお嬢さまのお相手をして薙刀の稽古を励む。ほかの腰元たちも一緒になって薙刀や竹刀撃の稽古をする。まるで鏡山の芝居を観るようです。奥さまは勿論ですが、殿さまも時々に奥へお入りになって、女どもの試合を御覧になるのですから、女たちも一層熱心に稽古をする。女でさえも其通りですから、まして男でこの屋敷に奉公するほどのものは、足軽仲間にいたるまで竹刀の持ち様は確かに心得ているというわけで、まことに武張った屋敷でした。

「武家に奉公するものは武芸を怠ってはならぬ。まして今の時世であるから、なんどき何事が起らないとも限らぬ。男も女もその用心を忘れまいぞ。」

これが殿さまや奥さまの意見で、屋敷のもの一統へ常日頃から厳重に触れ渡されているのです。お近さんという娘は子供のときからお父さんの仕付をうけていますから、こういう屋敷にはおあつらえ向きで、主人の首尾もよく、自分も満足して、忠義一図に幾年のあいだを勤め通して、薙刀や竹刀撃に娘ざかりの月日を送っていました。これはお近さんに限らず、御殿奉公をする者はみなそうでしたろうが、取りわけてこの屋敷は武芸専門というのですから、勤め向きも余計に骨が折れたろうと思われます。