Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

シャンペン

三鞭酒

宮本 百合子

Lisez 三鞭酒 (シャンペン) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 2 269 caractères · 5 écrans

Aozora Bunko

土曜・日曜でないので、食堂は寧ろがらあきであった。我々のところから斜彼方に、一組英国人の家族が静に食事している。あと二三組隅々に散らばって見えるぎりだ。涼しい夏の夜を白服の給仕が、食器棚の鏡にメロンが映っている前に、閑散そうに佇んでいる。

「――寂しいわね、ホテルも、これでは」

「――第一、これが」

友達は、自分の前にある皿を眼で示した。

「ちっとも美味しくありゃしない。――滑稽だな、遙々第一公式で出かけて来て、こんなものを食べさせられるんじゃあ」

「食い辛棒落胆の光景かね」

「いやなひと!」

三人は、がらんとした広間の空気に遠慮して低く笑った。

「寂しくって、大きな声で笑いも出来ない。いやんなっちゃうな」

「まあそう云わずにいらっしゃい、今に何とかなるだろうから」

時刻が移るにつれ、人の数は殖えた。が、その晩はどういうものか、ひどくつまらない外国の商人風な男女ばかりであった。

「せめて、視覚でも満足させたいな。これはまあ、どうしたことだ」

「――お互よ、向うでも我々を見てそう云っているに違いないわ」

陽気になりたい気持がたっぷりなのに、周囲がそれに適せず、妙にこじれそうにさえなった時であった。