Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ふしょうのあに
不肖の兄
豊島 与志雄
Lisez 不肖の兄 (ふしょうのあに) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 18 889 caractères · 39 écrans
落語の間に娘手踊があった。まずい顔に白粉をぬりたくった娘達が、ぱっとした派手な着物を着て、真赤な長襦袢の裾をちらつかせながら、舞台一杯にもつれ合った。彼は喫驚したようにそれを見ていたが、後でこう云った、「あんなのはつまらない。第一下劣でいかんよ。」「どうです、」と僕は母に云った、「それでも彼は……その精神的に……ねえお母さん。」
「そりゃあね、お前さんと違って、浜地さんには、娘手踊なんか面白くないでしょうよ。」
意味がよく母に通じないのが、僕には却って愉快だった。
「なるほどな……お母さんは善良だ。それじゃあ、もっと面白い話がありますぜ。……だが、こう冷えてしまっちゃあ……。」
僕は銚子を熱くして貰いながら、また話し出したものだ。或る時彼は浅草に活動写真を見に行った。金曜日の替り目で、館内はぎっしり込んでいた。その時、彼の隣に、美しく着飾った令嬢風の娘がいた。それが、変に彼の方へ身を寄せてくる。そして写真の代り目になると、プログラムを失くしたから借してくれと云って、それをきっかけに、何かと小声で耳元にちょいちょい話しかけてくる。彼は例の内気さから、初めは用心していたが、次第に引込まれて、一寸手を触れ合うようになった。