Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

かずえはいそがしい

主計は忙しい

山本 周五郎

Lisez 主計は忙しい (かずえはいそがしい) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 18 315 caractères · 37 écrans

Aozora Bunko

と、馬を曳きながら狭い道へはいっていった。梅林のまわりは平坦なかなり広い草原になっている、主計は傍らの木に手綱をゆわえつけた。

「なぜ追って来たかわかるか、武田」

「云いたいことがあったら云うがいいだろう、なんの用だ」

「弥一郎がすっかり白状した」主計はじっと相手の眼を見た、

「――子供だましのつまらない手だった、よせばよかったのに、あの逆胴の手よりもっと下らない」

「云うことはそれだけか」

「もう一つある、先生のお考えは知らないが道場へは帰って貰いたくない、どう考えてもおまえは不似合だ、おまえにはおまえでほかに場所があるようだ」

「帰れと云っても帰りはせんさ」

平之助は冷笑した、

「――だが土産を進呈したいから持っていってくれ」

「結構だね、貰ってゆくよ」

「かさばらない物だ」

云うと同時に絶叫して、抜打ちを仕かけた。間合も呼吸も好い条件だったが、主計はその先をとって後ろへ跳び、二の太刀の来るまえに刀を抜いていた。

「例の手をやってみろ、真剣ならなんとか云ったな」主計は刀を直線にして中段に構え、にっと微笑をうかべながら云った、「――どうしてあの手が悪いかを教えてやる、来い」