Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ここのつのかぎ

九つの鍵

野村 胡堂

Lisez 九つの鍵 (ここのつのかぎ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 21 349 caractères · 42 écrans

Aozora Bunko

狩屋三郎の話は奇怪でしたが、そんな噂は波野幸子も小耳に挟まないではありません。その隠された財宝のために、老狩屋三右衛門は牢獄につながれたり、或る種の暴漢に襲われたり、ずいぶん散々の目に逢った話まで伝わっていたのです。

「もっとも、祖父も頑固一徹にしていたわけではなく、純金の大部分は、時の政府に寄付しましたが、何分の巨額で、まだその三分の一ぐらいと、おびただしい宝石の全部が、手つかずに、秘密の倉庫の中に眠っているはずです」

「――――」

「思い出しても恐ろしい事ですが、戦争の末期――ちょうど今から四年前に、祖父は私の妹をつれて、九州の阿蘇の麓に疎開して、静かに戦火を避けておりました。その家は土地の豪家を借りて、非常に広かったので、戦争のために家を失って困っている人のうち、紹介や縁故のある、信用のできる人たちを九人までも集めて、一年余りもそこで共同生活をしていたのです」

「――――」

「不自由なうちにも、それはまことに楽しい生活だったそうです。ぼくはまだ学校があったので、東京の家に残って、学校へ通っておりましたが――」

「――――」

幸子と馬吉は吸い入るように聴いております。