Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ふたつのにわ

二つの庭

宮本 百合子

Lisez 二つの庭 (ふたつのにわ) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 195 492 caractères · 389 écrans

Aozora Bunko

稽古がすんだ部屋へ伸子がお茶をもって行くと、素子がいつもの赤く透きとおるパイプをくわえながら、

「なるほどね、そういえば本当にそうだ」

面白そうに笑った。

「なんなの?」

「浅原さんがね、ワーリャさんの眼は、ほかの外国人の眼とちがって、じっと見ていても変になって来ない、っていうのさ」

「変になって来るって……」

伸子はよく意味がのみこめなくて、

「どういう風に?」

ときいた。蕗子は、ふっくりした小さい口元でなかば笑いながら、

「あんまり碧い眼を見ているうちに、段々その人が何を考えているのか分らないようになるでしょう? 溶けるみたいになって。でも、この間はじめてお目にかかったワーリャさんの眼は私たちの目とあまりちがわないみたいで、わけがわかったから」

「本当に! そういえば、ミス・ドリスだって、眼だけ見つめていたら、何がなんだかわからなくなって来るわ」

ミス・ドリスは蕗子のいる専門学校の英語の女教師で、人望があった。その人は、黄色っぽい髪に水色がかった菫色の瞳をしていた。

「フィリッポフさんの眼だって、そうだわ」

「あれゃ、色のせいじゃない」

断定的に素子がいったので、蕗子も伸子も笑い出した。