Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しつらくえんさつじんじけん

二十世紀鉄仮面

小栗 虫太郎

Lisez 二十世紀鉄仮面 (しつらくえんさつじんじけん) de 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 38 489 caractères · 77 écrans

Aozora Bunko

――つまり厨川君は、犯罪としては実に破天荒な、大脳を侵害する組織を作り上げたのだよ。また、胎龍から意識を奪って全く無抵抗にした原因と云うのも、実はそこにある事なんだ」

「………」朔郎は機械人形の様に頷いた。

「そして厨川君は、それ以外の三月余りの間を、絶えず夢を語らせては、その精神分析に依って、胎龍の脳髄中に成長して行く組織の姿を、冷然と見守っていた。と云う所迄が素描であって、あの日に愈絵筆と画板を持ったのだよ。で、その手始めに、三度天人像に後光を現わしたのだ。胎龍はそれを超自然界からの啓示と信じて、やがて下ろうとする裁きに、畏怖と法悦の外何事も感じなくなってしまった。それが、所謂健否の境界なんだよ――精神の均衡が危くなって、将に片方の錘が転落しようとする。つまり、厨川君の作った組織が、僅か一筋の健全な細胞を残す迄に蝕い尽したのだが、それが表面平素と変らぬ様に見えたけれども、その実胎龍の内心には、空闥の日和下駄を無我夢中で引っ掛けた程に、凄惨な嵐が吹き荒れていたのだ。それから、胎龍は薬師堂に上って護摩を焚き、必死の祈願を込めて薬師如来の断罪を求めたのだ。