Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

じんせいあんない

人生案内

坂口 安吾

Lisez 人生案内 (じんせいあんない) de Sakaguchi Ango (坂口 安吾) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 10 201 caractères · 21 écrans

Aozora Bunko

あれで三十八だってね。変なのと一しょにくらしているもんだわよ。あんな亭主に義理立てなんて人間の女がやることじゃアないわよ。雑種の犬とか青大将かなんかがあれでも主人と思って義理をたてる場合があるぐらいのものだわよ。あれ以下の人間なんていやしない。義理立てなんて止しなさいよ。お客と泊ってお金もうけした方がどれぐらい利巧か知れやしない」

ある日ヤスが酔っ払って、たまりかねて、こうまくしたてた。ヤモメのヤキモチと見てやりたいが、実は必ずしもそうではない。山田虎二郎という存在がめッたに見かけられない珍種らしいということはお竹がちかごろめッきり感じはじめていたからであった。

お竹は毎月五千円だけ家へ入れている。あとは自分の身の廻りの物やコヅカイに使い、また子供にも時々何かを買ってやったりしているが、虎二郎は父と子供二人の生活費五千円の十分の一で新聞を購読し、朝から夜更けまで余念もなく人生案内の投書をアレコレと思い悩み書き悩んでいる。

おまけに近来鼻下にチョビヒゲをたくわえるに至った。

パチンコに凝るとか競輪に凝るというのもこれも始末にこまるであろうが津々浦々に同類があまたあってその人間的意義を疑られるには至らないが、当年三十八の人生案内狂、ついにチョビヒゲを生やすという存在はいかにも奇怪だ。