Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
かたきうちきょうだいがさ
仇討姉妹笠
国枝 史郎
Lisez 仇討姉妹笠 (かたきうちきょうだいがさ) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 80 178 caractères · 159 écrans
「ではもうあやめは居ないというのか」
「へい、この小屋にはおりません」
「つまり席を退いたのだな」
「と云うことになりましょうね」
どうにも云うことが曖昧であった。
それに何とこの辺りは、暗くそうして寂しいことか。
裏木戸に面した反対側は、小借長屋らしく思われたが、どうやら空店になっているらしく、ビッシリ雨戸がとざされていて、火影一筋洩れて来なかった。
洞窟の穴かのように、長方形に空いている木戸口にも、燈というものは点いていなかった。しかし、遥かの小屋の奥から、ぼんやり蝋燭の光が射して来ていて、眼の窪んだ、鼻の尖った、頬骨の立った悪相の持主の、勘兵衛という男を厭らしい存在として、照らし出してはいるのであった。
「昨日まではこの小屋に出ていたはずだが、いつあやめは席を退いたのだ?」
こう主税は又訊いた。
「退いたとも何とも申しちゃアいません。ただ彼女今日はいないので」
「一体あやめはどこに住んでいるのだ?」
「さあそいつは……そいつはどうも……それより一体貴郎様は、どうして何のために彼女を訪ねて、わざわざおいでなすったんで?」
かえって怪訝そうに勘兵衛は訊いた。