Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ふしゅう
俘囚
海野 十三
Lisez 俘囚 (ふしゅう) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 14 938 caractères · 31 écrans
あまりの孤独、消しきれない罪悪、迫りくる恐怖戦慄、――その苦悶のために気が変になりそうだ、恐ろしかった。あの重い鉄蓋が持ち上がるものだったら、あたしは殺した夫の跡を追って、井戸の中に飛びこんだかも知れない。
喚き、悶え、暴れているうちに、とうとう身体の方が疲れ切って、あたしはベッドの上に身を投げだした。睡ったことは睡ったが、恐ろしい夢を、幾度となく次から次へと見た。――不図、その白昼夢から、パッタリ目醒めた。オヤオヤ睡ったようだと、気がついたとき、庭の方の硝子窓が、コツコツと叩かれるので、其の方へ顔を向けた。
「ああ、――」あたしは、思わず大声をあげると、その場に飛んで起きた。なぜなら、庭に向いた窓の向うから、しきりに此方を覗きこんでいる者があった。その円い顔――紛れもなく、逃げたとばかり思っていた松永の笑顔だった。
「マーさん、お這入り――」
「どうして昨夜は来なかったのさア」
嬉しくもあったけれど、相当口惜しくもあったので、あたしはそのことを先ず訊ねた。
「昨夜は心配させたネ。でもどうしても来られなかったのだ、エライことが起ってネ」
「エライことッて、若い女のひとと飯事をすることなの」