Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ちゅうとう

偸盗

芥川 竜之介

Lisez 偸盗 (ちゅうとう) de Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 48 934 caractères · 97 écrans

Aozora Bunko

実はそれがために、かえって虎口にはいるような事ができたのである。――次郎は立本寺の辻をきわどく西へ切れて、ものの二町と走るか走らないうちに、たちまち行く手の夜を破って、今自身を追っている犬の声より、より多くの犬の声が、耳を貫ぬいて起こるのを聞いた。それから、月に白んだ小路をふさいで、黒雲に足のはえたような犬の群れが、右往左往に入り乱れて、餌食を争っているさまが見えた。最後に――それはほとんど寸刻のいとまもなかったくらいである。すばやく彼を駆けぬけた狩犬の一頭が、友を集めるように高くほえると、そこに狂っていた犬の群れは、ことごとく相呼び相答えて、一度に々の声をあげながら、見る間に彼を、その生きて動く、なまぐさい毛皮の渦巻きの中へ巻きこんだ。深夜、この小路に、こうまで犬の集まっていたのは、もとよりいつもある事ではない。次郎は、この廃都をわが物顔に、十二十と頭をそろえて、血のにおいに飢えて歩く、獰猛な野犬の群れが、ここに捨ててあった疫病の女を、宵のうちから餌食にして、互いに牙をかみながら、そのちぎれちぎれな肉や骨を、奪い合っているところへ、来たのである。