Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ちゅうとう

偸盗

芥川 竜之介

Lisez 偸盗 (ちゅうとう) de Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 48 934 caractères · 97 écrans

Aozora Bunko

が、一方から見ればまた、すべてが変わったようで、変わっていない。娘の今している事と、自分の昔した事とは、存外似よったところがある。あの太郎と次郎とにしても、やはり今の夫の若かったころと、やる事にたいした変わりはない。こうして人間は、いつまでも同じ事を繰り返してゆくのであろう。そう思えば、都も昔の都なら、自分も昔の自分である。……

猪熊のばばの心の中には、こういう考えが、漠然とながら、浮かんで来た。そのさびしい心もちに、つまされたのであろう、丸い目がやさしくなって、蟇のような顔の肉が、いつのまにか、ゆるんで来る。――と、また急に、老婆は、生き生きと、しわだらけの顔をにやつかせて、蛙股の杖のはこびを、前よりも急がせ始めた。

それも、そのはずである。四五間先に、道とすすき原とを(これも、元はたれかの広庭であったのかもしれない。)隔てる、くずれかかった築土があって、その中に、盛りをすぎた合歓の木が二三本、こけの色の日に焼けた瓦の上に、ほほけた、赤い花をたらしている。それを空に、枯れ竹の柱を四すみへ立てて、古むしろの壁を下げた、怪しげな小屋が一つ、しょんぼりとかけてある。