Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ひかりとかぜとゆめ
光と風と夢
Lisez 光と風と夢 (ひかりとかぜとゆめ) de Nakajima Atsushi (中島 敦) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 79 032 caractères · 158 écrans
九
実際イエールでの喀血後、凡てのものに底が見えて来たように感じた。私は最早何事にも希望を抱かぬ。死蛙の如くに。私は、凡ての事に、落着いた絶望を以て這入って行く。宛も、海へ行く場合、私が何時も溺れることを確信して行くのと同様に。ということは、何も、自暴自棄になっているのではない。それ所か、私は、死ぬ迄快活さを失わぬであろう。此の確信ある絶望は、一種の愉悦でさえある。それは、意識せる・勇気ある・楽しさを以て、以後の生を支えて行くに足るもの――信念に幾いものだ。快楽も要らぬ。インスピレーションも要らぬ。義務感だけで充分やって行ける自信がある。蟻の心構を以て、蝉の唄を歌い続け得る自信が。
市場に 街頭に
私は太鼓をとどろと鳴らす
紅い上衣を着て私の行くところ
頭上にリボンは翩翻と靡く。
新しい戦士を求めて
私は太鼓をとどろと鳴らす
わが伴侶に私は約束する
生きる希望と、死ぬ勇気とを。
九
満十五歳以後、書くことが彼の生活の中心であった。自分は作家となるべく生れついている、という信念は、何時、又、何処から生じたものか、自分でも解らなかったが、兎に角十五六歳頃になると、既に、それ以外の職業に従っている将来の自分を想像して見ることが不可能な迄になっていた。