Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

きょうやくかいてんだん

共軛回転弾

海野 十三

Lisez 共軛回転弾 (きょうやくかいてんだん) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 10 359 caractères · 21 écrans

Aozora Bunko

「あらっ、先生のお好きな燻製でございますよ」

鉛華は博士の答に、意外な面持。うしろではルスとベラントが心配そうな顔を見合わせる。

「燻製はもうたくさんじゃというのに。さっき、いやというほどカンガルーの燻製を喰ったよ。腹一杯になった」

「まあ、どうして召上ったのですか」

「泥棒がここへ持って来て、わしに喰えといった」

「泥棒が……」

「そうだよ。チーア卿といってな、チャーチル奴の特使じゃよ。モヒ中毒を装った苦が苦がしい男じゃ」

「それが泥棒でございますか」

「大泥棒じゃ。あれを見よ。わしの大金庫から新兵器の設計書袋を二抱えも持って逃げよった。怪しからん奴じゃ」

「まあ、それで先生は、その泥棒をお捕えにはなりませんでしたの」

驚きは鉛華よりも、後に控えたルーズベルトの特使ルス嬢とベラントの胸の中だった。折角来たが、チャーチルの特使に一足お先へやられてしまったとあっては、甚だ拙い。

「あの泥棒は逃がしてやった。それにわしはすっかり腹がくちくなって、指一本動かすのも大儀じゃったからなあ」

「まあ、いつもの先生なら、決してお逃がしになるのではありませんでしたのに……」

ルス嬢はこのときそっと鉛華の袖を引いた。