Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ふゆのはなび

冬の花火

太宰 治

Lisez 冬の花火 (ふゆのはなび) de Dazai Osamu (太宰 治) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 21 986 caractères · 44 écrans

Aozora Bunko

屏風はひどく古い鼠色になった銀屏風。しかし、破れてはいない。上手は障子。その障子の外は、廊下の気持。廊下のガラス戸から朝日がさし込み、障子をあかるくしている。下手は襖。

幕あくと、部屋の中央にあさの病床。あさは、障子のほうを頭にして仰向に寝ている。かなりの衰弱。眠っている。枕元には薬瓶、薬袋、吸呑み、その他。病床の手前には桐の火鉢が二つ。両方の火鉢にそれぞれ鉄瓶がかけられ、湯気が立っている。数枝、障子に向った小机の前に坐って、何か手紙らしいものを書いている。

第二幕より、十日ほど経過。

数枝、万年筆を置いて、机に頬杖をつき障子をぼんやり眺め、やがて声を立てずに泣く。

間。

あさ、眠りながら苦しげに呻く。呻きが、つづく。

(数枝)(あさのほうを見て、机上の書きかけの手紙を畳んでふところにいれ、それから、立ってあさのほうへ行き、あさをゆり起し)お母さん、お母さん。

(あさ) ああ、(と眼ざめて深い溜息をつく)ああ、お前かい。

(数枝) どこか、お苦しい?

(あさ) いいえ、(溜息)何だかいやな、おそろしい夢を見て、……(語調をかえて)睦子は?

(数枝) けさ早く、おじいちゃんに連れられて弘前へまいりました。