Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

こくこく

刻々

宮本 百合子

Lisez 刻々 (こくこく) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 36 401 caractères · 73 écrans

Aozora Bunko

と云った。

「あのくらいの大物で、あんなに何も彼も清算するのは近来ないそうだ、びっくりしていたよ」

「…………」

六十日以上風呂にも入れず、むけて来る足の皮をチリ紙の上へ落しながら、悠然とかまえてることさと云う時、その主任の云ったことを焙るように胸に泛べているのであった。自分は、金のことを云わなければ半年経とうが帰さないと脅かされて、放ぽり込んで置かれるのであるが、その学生と自分の金の問題とが妙に連関しているようで、しかも心当りもなく、結局、どこの誰がどう清算しようと、知らない事は知らない事だと、腰を据えるしか仕方がないのであった。

女の同志は、

「本庁の奴、私を見て、なァんだもう来ていたのか! って、あきれてたわ」

この前は拘留があけると警察から真直ステーションへつれてゆかれ、汽車にのせられ、国元へ送り帰されたのだそうだ。鉄道病院の模範看護婦で、日本大学の夜学で勉強したことがある――。

「そこであんまりとんちんかんな社会学の講義をきかされたんで、妙だ、妙だと思ったのがこっちへ来る始りなのよ」

可笑しそうに笑いながら、

「自分で働いてりゃ、馬鹿だってその位気がつくわよ、ねエ」