Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ぜんきてんまやけ

前記天満焼

国枝 史郎

Lisez 前記天満焼 (ぜんきてんまやけ) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 48 568 caractères · 98 écrans

Aozora Bunko

「なるほどね、なるほどね」

「つまりそれっきり消えましたそうで」

「なるほどね、なるほどね」

「ところがもう一つ不思議なことには……」

「はいはい、不思議が、もう一つね」

「その夜若旦那も帰りませんそうで」

「へーい、なるほど、源三郎さんもね」

「親子行方が知れませんそうで」

「それは、まあまあ大変なことで」

聞いているのは岡引の松吉で、その綽名を「丁寧松」といい、告げに来たのは松吉の乾兒の、捨三という小男であった。

所は神田連雀町の丁寧松の住居であり、障子に朝日がにぶく射し、小鳥の影がぼんやりとうつる、そういう早朝のことであった。

捨三が旨を受けて行ってしまうと、丁寧松は考え込んだ。

その時お勝手から声がした。

「何だいお前、お菰の癖に、親分さんに逢いたいなんて」

ちょっと小首を傾げたが、ツイと立ち上った丁寧松は、きさくにお勝手へ出て行った。

「お梅さんお梅さんどうしたものだ、お菰さんだろうと何だろうと、お出でなすったからにはお客さんだよ。不可ない不可ない、粗末にしては不可ない」

下女のお梅をたしなめたが、ヒョイと丁寧松は眼をやった。乞食が勝手口に立っている。

「これはいらっしゃい。