Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ちはやかんのめいろ

千早館の迷路

海野 十三

Lisez 千早館の迷路 (ちはやかんのめいろ) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 24 829 caractères · 50 écrans

Aozora Bunko

その八幡の藪しらずというのがこの迷路なんですよ。待って下さい。思い出しかけたことがある……」

と、帆村はそこで暫く薄あかりの中に沈思していたが、やがて元気を加えて語り出した。

「むかし古神君は、迷路の研究に耽っていましたよ。彼は主に洋書を猟って、世界各国の迷路の平面図を集めていましたが、その数が百に達したといって悦んで私たちにも見せました。……この千早館の中に迷路があるのは、だからふしぎではない。が、早く知りたいのは、彼がどんな迷路を設計したかということです。さあ、先へ進んでみましょう」

「ええ」

「あ、ちょっと待って下さい。迷路を行くには定跡がある。これはあなたにお願いしたい。春部さん。あなたの左手は自由になるでしょう。その左手で、このチョークを持って、これから通る左側の壁の上に線をつけていって下さい。必ず守らなければならないことは、チョークを絶対に壁から離さないことです。いいですか」

そういって帆村は、ポケットの奥から取出したチョークを手渡した。それは緑色の夜光チョークというやつであった。

「なぜそんなことをしなければならないんですか」

「迷路に迷わないためです。