Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はんしちとりものちょう

半七捕物帳

岡本 綺堂

Lisez 半七捕物帳 (はんしちとりものちょう) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 15 208 caractères · 30 écrans

Aozora Bunko

四

四

男はどうするかと見ていると、彼はまた引っ返して元来た方角へ歩き出そうとして、自分のあとを尾けて来た半七とちょうど向い合った。一本路をすれ違って行こうとする彼を、半七は追うように呼び止めた。

「おい、あにい、寅大哥」

寅松は黙って立ち停まった。

「おめえ、久しく顔を見せねえじゃあねえか。どこに引っ込んでいたんだ」と、半七は続けて馴れ馴れしく声をかけた。

「おめえは誰だ」と、寅松は薄暗いなかで用心深そうに透かして視た。

「まあ、誰でもいいや。孔雀長屋の二階で二、三度逢ったことがあるんだ」

「嘘をつけ」と、寅松は身構えをしながら云った。「てめえは今、そこの蕎麦屋にいた野郎だろう。どうも面付きが気に食わねえと思った。田町の重兵衛の子分にてめえのような面を見たことはねえ。てめえ達の食い物になる俺じゃあねえ。おれを連れて行きたけりゃあ重兵衛を呼んで来い」

「大哥、ひどく威勢が好いな」と、半七はあざわらった。「まあ、なんでもいいから其処までおとなしく来てくれ」

「馬鹿をいえ。今度伝馬町へ行けば仕舞い湯だ。てめえ達のような下っ引にあげられて堪まるものか。もち竿で孔雀を差そうとすると、ちっとばかり的がちがうぞ。