Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
まんじ
卍
谷崎 潤一郎
Lisez 卍 (まんじ) de 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 133 618 caractères · 258 écrans
「ええか、わるいか、もうそんなことあてに分らん。」「そんなら一緒に大阪い行けへん? 明日姉ちゃんのええ頃に電話かけるわ。」「あての方からも電話かけるわ。」そないいうてる間に直ッきに夕方になってしもたのんで、「今日はもう帰るわなあ、ハズさんが戻って来やはるさかい、……」と、身支度しょうとしなさるのんを、「もうちょっと、もうちょっと」いうて何遍も引き留めましてんけど、「まあ、やんちゃッ児やなあ、そんな分らんこというたらいかん、明日きっと知らしたげるさかい大人しいして待ってなはれや」と、今ではあべこべに私の方がたしなめられて、五時頃に帰って行きゃはりましてん。
夫はその時分大概帰りが六時頃でしたけど、その日イはいくらか心配して早帰るか知らん思てましたのんに、やっぱりこないだじゅうからの事件が引き続いてると見えて、そいから一時間ぐらい立ってもまだ帰ってけえしません。私はそのあいだに部屋片附けたり、寝台綺麗に直したりして、床の上に落ってた光子さんの足袋拾て、――帰りしなに光子さんは私の足袋穿いて行きなさったのんです。――そのしみの痕視つめながら、まだ何や知らん夢みてるみたいにぼんやりしてましてん。