Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

おじ

叔父

豊島 与志雄

Lisez 叔父 (おじ) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 11 585 caractères · 24 écrans

Aozora Bunko

所がその春非常によさそうなのが一つあった。帝国大学の病院に助手をしてる医学士で、家柄もいいし人格も高いし、将来有望な才能だということだし、博士論文の種を研究中の由だった。両親は可なり気乗りがした。喜代子はまだ結婚を急ぐほどの年齢でもなかったけれど、一つ年下の妹があった。それやこれやで、両親もしまいには度々喜代子に承諾を勧めた。然し喜代子はいつもきっぱりはねつけた。するうちに、喜代子は突然家をぬけ出して、笹部という余り有名でない詩人と同棲してしまった、というのである。喜代子はその男と以前から恋仲だったらしく、後で考えてみれば、度々怪しい手紙が来たこともあるし、中野さんの家に行くと云って出かけては、屡々外で逢っていたらしかった。

滅多に顔を見せたことのない喜代子の母は、自分で中野さんの家にやって来て、仕末に困って相談をもちかけた。

「私達もうっかりしていました。ふだんあんなに無邪気そうにしていたものですから、こんなことを仕出かそうとは、夢にも思わなかったのですよ。」

「そりゃあ誰だって……。」と中野さんは答えた。

「一度家に戻って来てくれるといいんですが、家に帰るくらいなら死んでしまうと云うし、その男がまた、私達は生命がけで……だなんて云ってるそうですから、もし無理なことをして万一のことでもあったらと、それも心配