Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ふるいど
古井戸
豊島 与志雄
Lisez 古井戸 (ふるいど) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 21 433 caractères · 43 écrans
快活に晴れやかにしてたところに、俄の病気なので、皆喫驚した。何の病気とも分らなかった。内部にはどこも故障はないと医者は云った。神経のせいかも知れないそうだった。
食慾がなく、元気がなく、頭を重く枕につけて、大きな眼をぱっちり見開いていた。どこが苦しいかと聞いても、どこも何ともないと答えた。精力がつきたようになりながら、少しも眠らないで眼を見開いていた。眼瞼を閉すことがあっても、ふいに大きく見開くのだった。
「元気を出さなきゃいけません。しっかりするんです。私がついててあげるから。」
彼がそう云うと、彼女は弱々しい笑みを浮べて、枕の上で大きく首肯いてみせた。
そして彼が一寸でも坐を立つと、すぐにまた呼び寄せた。
「ついてて、ねえ。」
然し別に話はしたがらなかった。何を云っても簡単な返辞をするきりで、黙って時々微笑むのだった。彼は書物を持ってきて、彼女の近くに寝そべりながら読んだ。
房子は呑気に構えこんで、光子のことは彼に任せきりだった。彼は腹立たしく思ったが、口に出しては云わなかった。
二三日目から、松木がひどく不安げに沈み込んで、外へも余り出なくなった。