Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ふるいど
古井戸
豊島 与志雄
Lisez 古井戸 (ふるいど) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 21 433 caractères · 43 écrans
然しやがてまた、じりじりと気持が欝積してきて、どんなことになるか分らなくなった。光子と親子だということが、堪えがたい圧迫となってきた。
彼は光子の手を握ってやって、表面に光の浮いた大きな奥深い眼を覗きこんで、その中に自分の心を溺らそうとした。
光子の容態は、良いとも悪いともつかず、何等の変化も見せなかった。同じような昼と夜とが続いた。
五日目頃から、光子の顔は急に輝いたり曇ったりし初めた。長く笑顔を続けてるかと思うと、また涙ぐんでいたりした。
彼は心配しだした。夜遅くまでついていた。他に名医を迎えたらどうかと、房子に云ってもみた。
「いや、気力が出て来たのだ。心配のことはない。」
眉根を曇らしている房子へ、松木は平然と云った。それを聞くと彼はかっとなった。
「然し何だか……。手後れになっても構わないんですか。」
「大丈夫です。」
彼は坐り直して、松木の方へ向き返った。松木もじっと彼の方を見ていた。そして二人は長い間対坐していた。彼は息苦しくなって、我を忘れかけようとしてはまたはっとした。しまいには何もかもぼんやりしてしまった。眼に一杯涙が出ていた。
「片山さん。