Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

うもんとりものちょう

右門捕物帖(三)

佐々木 味津三

Lisez 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) de 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 241 558 caractères · 480 écrans

Aozora Bunko

わざわざと寺社奉行さまなんぞにお断わりをして、お寺の何をいってえ調べなさるんですかい」

「下手人の女よ」

「その女が、お寺のどこを詮議したらわかるんですといってきいているんですよ。おもしろくもねえ。昔からお寺は女人禁制と相場が決まってるんだ。その寺のどこへ行きゃ女がいるとおっしゃるんですかい」

「やかましいやつだな。広い江戸にも武芸者はたくさんあるが、槍や太刀と違って含み針なぞに堪能な者はそうたくさんにいねえんだ。数の少ねえそのなかで、山住流含み針に心得のある達人は、第一にまず四ツ谷永住町の太田五斗兵衛、つづいては牛込の小林玄竜、それから下谷竹町の三ノ瀬熊右衛門と、たった三人しきゃいねえんだよ。くやしいだろうが、この紅絹の袋をよく見ろい。持ち主のあたしはかくのとおり色香ざかりの若い女でござりますといわぬばかりに、憎いほどにもなまめかしくまっかで、そのうえぷーんといいにおいのおしろいの移り香がするじゃねえかよ。ひと吹きで大の男をのめらした手並みから察するに、おそらく下手人は今いった三人のうちのどやつかから一子相伝の奥義皆伝でもうけた娘か妹か、いずれにしても身寄りの者にちげえねえんだ。