Classiques japonais avec furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(四)
佐々木 味津三
Lisez 右門捕物帖(四) (うもんとりものちょう) de 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 167 105 caractères · 337 écrans
奥への出入りさえもきびしく止めてあるというのです。しかし、外からこの二階へはいりうべき足場は、なおさらどこにもないのでした。ないとしたら、伝六のいうがごとく、絵みずからが血を吹けば知らぬこと、でないかぎり、ホシはまず家の中に、とにらむのが至当です。
「しようがねえ、あんまりぞっとしねえ手だが、やっつけてみようぜ。ねえ、おい、あにい」
「へ……?」
ふり向いた顔へ、ぽつりと不意に不思議な右門流が飛びだしました。
「なにか踏み台をお借り申して、なげしへこの絵をみんな裏返しにして掛けな」
「裏返し!」
「掛けりゃいいんだ。早くしな!」
床の間の一軸も裏返しに掛けさせて、ずらり七枚並んだのを見ながめると、静かに三庵に命じました。
「いらざる口をさしはさんではいけませぬぞ。雇い人からがよい。家の者残らずを順々にここへ呼んでまいらっしゃい」
3
待ちうけているところへ、ことりことりと下から足音が近づいて、若い男の顔がまずぽっかりと現われました。
「書生か」
「さようでござります」
「名は?」
「平四郎と申します」
なにかもっときくだろうと思ったのに、それっきりです。
「よし。