Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

どうほう

同胞

豊島 与志雄

Lisez 同胞 (どうほう) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 15 713 caractères · 32 écrans

Aozora Bunko

それから二人の年齢を比べてみると、茂夫の方が十一月余り年下だった。

「ねえ、僕の家に遊びに来ない。」と恒夫は云った。「黙ってさいいりゃ、誰にも分りっこないよ。」

茂夫は急に眉根を曇らせた。

二人はもう江戸川の岸を歩いていた。桜の枝に一杯蕾がついていて、所々には花を開いてるのもあった。薄濁りのゆるやかな流れは、物の影を凡て呑み込んでしまって、表面だけにきらきら日の光を受けていた。

大曲まで行った時、茂夫は突然立止って、改まった調子で云い出した。

「僕はもう帰ります。」

恒夫は驚いて、も少し歩こうと勧めてみたが、茂夫は川の面に眼を据えて、聞き入れそうな様子もなかった。

「此度は僕の方から、学校へ尋ねてゆくか、手紙をあげるかしますから、それまで待っていて下さい。あなたからいらしちゃいけません。」

その時彼の顔から眼のあたりに、非常に憂鬱そうな曇りがかけた。見ていると、その曇りがふーっと拡っていって、彼の浅黒い顔全体を包み込んでしまうように思われた。恒夫は一人投り出される気がして、口を噤んで幾度も首肯いてみせた。

それでも二人は伝通院前まで一緒に歩いていった。