Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
なもなきくさ
名もなき草
小川 未明
Lisez 名もなき草 (なもなきくさ) de 小川 未明 (おがわみめい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 1 629 caractères · 4 écrans
名も知らない草に咲く、一茎の花は、無条件に美しいものである。日の光りに照らされて、鮮紅に、心臓のごとく戦くのを見ても、また微風に吹かれて、羞らうごとく揺らぐのを見ても、かぎりない、美しさがその中に見出されるであろう。
思うに、見出そうとすれば、美は、この地上のどんなところにも存在する。たゞ見る人が謙虚にして、それに対して考うるだけの至誠があれば足りるものだ。凡そ、そこには、子供と成人の区別すらないにちがいない。
真に、美しいもの、また正しいものは、いつでも、無条件にそうあるのであって、それは、理窟などから、遙かに超越する。そして、直ちに、人間の感情に迫るのである。
独り、それは、花の美ばかりでないだろう。たとえば、いゝ音にしてもそうだ。必ずしも、それは、高価な楽器たるを要しない。また、それを弾ずる人の名手たるを要しない。無心に子供の吹く笛のごときであってもいゝ。また、林に鳴る北風の唄でもいゝ。小鳥の啼声でもいゝ。時に、私達は、恍惚として、それに聞きとられることがある。そして、それは、また音楽について、教養あるがために、自然の声から、神秘を聞き取るという訳ではないのだ。