Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

めいじんじごく

名人地獄

国枝 史郎

Lisez 名人地獄 (めいじんじごく) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 149 286 caractères · 301 écrans

Aozora Bunko

「旦那、目星がつきましたよ。切り髪女の目星がね」

「ほほう、そいつは耳よりだな」平八の顔は輝いた。「で、もちろん小屋者だろうな?」

「へい、両国の女役者で」

「そいつは少し変じゃないか。両国橋の小屋者なら、とうに悉皆洗ってしまった筈だ」

「ところが最近別の一座が、新規に掛かったのでございますよ」

「ううむ、そうか、そいつは知らなかった」

「旦那としてはちょっと迂濶だ」

「まさに迂濶だ、一言もない。それというのもこの事件では、気を腐らせていたからさ。……ひとつ詳しく話してくれ」

「ところが旦那、詳しいところは、まだわかっていませんので。実はこうなのでございますよ。……それもきのうのひるすぎですが、ちょっと野暮用がありましてね、両国を通ったと覚し召せ。ふと眼についた看板がある。わっちはおやと思いやした。その芸題が面白いので、『名人地獄』とこういうのですよ……わっちはそこで猶予なく、木戸を潜って覗いたものです。あッとまたそこで驚ろかされました。何んとその筋が大変物なので。そっくり鼓賊じゃありませんか」

「ナニ鼓賊? 鼓賊がどうした?」平八はグッと眼を据えた。

「へい、そっくり鼓賊なので、いや全く驚きやした」