Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
めいじんじごく
名人地獄
国枝 史郎
Lisez 名人地獄 (めいじんじごく) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 149 286 caractères · 301 écrans
武士を狙っているのであった。
「あっ、飛び道具だ! こいつはいけない!」平八は思わず絶叫した。「種子ヶ島だア! 飛び道具だア! お武家あぶねえ! あぶねえあぶねえ!」そうして両手を握り締めた。武士はと見れば、冷然と、帆柱の下に立っていた。ただ上段に構えていたのを、中段に取り直したばかりであった。
風もやみ、浪も静まり、海賊どもは腹這いを続け、四辺寂として声もなく、ただ平八の声ばかりが、こだまも起こさぬ大洋の上を、どこまでもどこまでも響いて行った。と、薄闇を貫いて、パッと火縄の火花が散り、ドンと一発鳴り渡ろうとした時、武士が大音に呼ばわった。
「おお貴様は、森田屋じゃねえか!」
「えっ」といったらしい驚きの様子が、鉄砲の持ち主から見て取られたが、「やあそうおっしゃるあなた様は、秋山先生じゃございませんか!」
「いかにも俺は秋山要介、貴様を尋ねてやって来たのだ!」
「あっいけねえ、そいつあ大変だ! わっちも先生のおいでくださるのを、一日千秋で待っていやした。いやどうもとんだ間違いだ! 取り舵イイ」とばかり声を絞った。ギ――と軋る艫櫂の音、見る見る賊船は位置を変え、八幡丸の船腹へ、ピッタリ船腹を食っつけてしまった。