Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ひまわりのめ

向日葵の眼

野村 胡堂

Lisez 向日葵の眼 (ひまわりのめ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 8 919 caractères · 18 écrans

Aozora Bunko

「無礼を言うな、松井博士の遺言で私はこの屋敷の管理をしている紺野左一郎だ。諒解も得ずに、屋敷の中に入ることは許さんぞ」

「何をッ」

二人は屹と睨み合いました。紺野左一郎の後ろには、その仲間らしい荒くれ男が五六人、香椎六郎の後ろには、加奈子と麗子、成行如何と固唾を呑んで居りましたが、二人は睨み合ったままスーッと別れて、紺野は玄関の方へ、香椎は客間の方へ足を返します。

家の中は何処へ行っても、向日葵だらけで、流石の香椎六郎も面喰いましたが、それでも、素人探偵らしく落付き払って、客間の名画、卓の上の巻煙草入れの象眼、梯子段の手すりと、一つ一つ丁寧に調べながら、二階、三階へと登って行きます。

一時間ばかりで、大方家の中の部屋部屋を見て仕舞いましたが、向日葵の眼らしいものは一つもありません。

「叔父さん、判って?」

「いや」

加奈子の問にも、簡単に答えただけ、香椎六郎は六つかしい顔をして、屋上へ抜ける狭い段々の下に立って居ります。

「麗子さん、この上には何があります」

「屋上庭園です、それから、お父様の小さい実験室もありますが、見るようなものは何んにもありません」

「兎に角行って見ましょう」