Classiques japonais avec furigana
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わしゅうちめいだん
和州地名談
柳田 国男
Lisez 和州地名談 (わしゅうちめいだん) de 柳田 国男 (やなぎたくにお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 7 320 caractères · 14 écrans
七
サラキという日本語は古今を通じて、幸いにしてそう幾通りもできてはいない。『延喜』の諸式を見ても盆または※等の文字に、サラキもしくはサラケの訓が下してあって、土器の一種の名としてあの頃までは、ごく普通の名詞であったことが察せられ、少なくとも祭の奉仕者には、まだ久しい間知られていたろうと思われるから、これを生産する土地として、地名に呼ぶことになったのも自然である。ところがそういう古い言葉でも、使わぬ人が次第に多くなったとみえて、いつの頃からかこれをサラギと濁音にしてしまったが、これまた幸いなことには他にそういう名詞はできていない。『太平記』などにも出て来る鎌倉の武士、大仏某をオサラギというのは異例なようだが、これはサラキとよく似た土器の一種に、ホトキまたはホトケというものがあるので説明が付く。仏ももとはホトケまたはサラキに対する新しい宛字であったのを、後には逆推して大仏を、オサラギと訓んでもよいように思っただけで、それもこれもサラキという古来の物品が、だんだんに名を知られなくなった結果と見られる。
七
サラキもしくはサラギに蛇穴の二字を宛てるというのも、そうなってからでないとできぬことであろう。