Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

うたのたてやましんじゅういっきょく

唄立山心中一曲

泉 鏡花

Lisez 唄立山心中一曲 (うたのたてやましんじゅういっきょく) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 30 835 caractères · 61 écrans

Aozora Bunko

「弱りました。あの狗には。」

と小村さんはまた滅入った。

のしのしみしり、大皿を片手に、そこへ天井を抜きそうに、ぬいと顕れたのは、色の黒い、いが栗で、しるし半纏の上へ汚れくさった棒縞の大広袖を被った、から脛の毛だらけ、図体は大いが、身の緊った、腰のしゃんとした、鼻の隆い、目の光る……年配は四十余で、稼盛りの屈竟な山賊面……腰にぼッ込んだ山刀の無いばかり、あの皿は何んだ、へッへッ、生首二個受取ろうか、と言いそうな、が、そぐわないのは、頤に短い山羊髯であった。

「御免なせえ……お香のものと、媽々衆が気前を見せましたが、取っておきのこの奈良漬、こいつあ水ぽくてちと中でがす。菜ッ葉が食えますよ。長蕪てッて、ここら一体の名物で、異に食えまさ、めしあがれ。――ところで、媽々衆のことづてですがな。せつかく御酒を一つと申されたものを、やけな御辞退で、何だかね、南蛮秘法の痲痺薬……あの、それ、何とか伝三熊の膏薬とか言う三題噺を逆に行ったような工合で、旦那方のお酒に毒でもありそうな様子合が、申訳がございません。で、居候の私に、代理として一杯、いんえただ一つだけ。おしるしに頂戴してくれるようにと申すんで、や、も、御覧の通、不躾ながら罷出ました。