Classiques japonais avec furigana
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うたのたてやましんじゅういっきょく
唄立山心中一曲
泉 鏡花
Lisez 唄立山心中一曲 (うたのたてやましんじゅういっきょく) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 30 835 caractères · 61 écrans
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(雑作はがあせん、煙草三服飲む間だ。)
そこで錠前を見て、という事になると、ちと内証事らしい。……しとやかな姉さんが、急に何だか、そわついて、あっちこっちしましたが、高い処にこう立つと、風が攫って、すっと、雲の上へ持って行きそうで危ッかしいように見えます。
勿論人影は、ぽッつりともない。
が、それでも、天幕の正面からじゃあ、気咎めがしたと見えて、
(済みませんが、こっちから。)
裏へ廻わると、綻びた処があるので。……姉さんは科よく消えたが、こっちは自雷也の妖術にアリャアリャだね。列子という身で這込みました。が、それどころじゃあねえ。この錠前だと言うのを一見に及ぶと、片隅に立掛けた奴だが、大蝦蟆の干物とも、河馬の木乃伊とも譬えようのねえ、皺びて突張って、兀斑の、大古物の大かい革鞄で。
こいつを、古新聞で包んで、薄汚れた兵児帯でぐるぐると巻いてあるんだが、結びめは、はずれて緩んで、新聞もばさりと裂けた。そこからそれ、煤を噴きそうな面を出して、蘆の茎から谷覗くと、鍵の穴を真黒に窪ましているじゃアありませんか。
(何が入っておりますえ。)
失礼な……人様の革鞄を……だが、私あつい、うっかり言った。