Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

よんじゅうはちにんめ

四十八人目

森田 草平

Lisez 四十八人目 (よんじゅうはちにんめ) de 森田 草平 (もりたそうへい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 56 183 caractères · 112 écrans

Aozora Bunko

こうなればもう猶予はできない。それに十四日は先君の御命日でもあるから、その日を期して決行しようと、即座に一決して、頭領大石内蔵助からそれぞれ一党に通達された。

小平太はまた黙りこんでしまった。何だか非常に遠い所にあるように思っていた黒雲が、きゅうに目の前へ覆い被さってきたのである。が、安兵衛も勘平も冷静にその通告を受けて、もうするだけの用意はしてしまった、いつでも来いと言わんばかりに落着きすましている。二人の前へ対しても、小平太は自分の落着きのないのが恥ずかしかった。どうかしてそれを覚られないように落着いていようと思うけれど、二人と顔を合せていると、何となく心の底まで見透されるような気がしてたまらない。それでも、その明くる日いっぱいは、じっと辛抱して宿に残っていた。が、夕方になると、もうたまらなくなって、兄の許へ母親に逢いに行くという口実の下に、ぶらりと家を出てしまった。もちろん、兄の許へなぞ行く気はなかった。こうなればもう行く必要もなし、また事実行かれもしなかった。彼の行かれる所とては、天上天下、ただおしおの家だけであった。

彼は途を歩きながらも、「何のためにあの女に逢いに行く?」