Classiques japonais avec furigana
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もぐらとらくばん
土鼠と落盤
黒島 伝治
Lisez 土鼠と落盤 (もぐらとらくばん) de 黒島 伝治 (くろしまでんじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 17 823 caractères · 36 écrans
小間切を叩きつけたような肉片や、バラ/\になった骨や肉魂がそこらに散乱していた。吹き飛ばされると同時に、したゝかにどっかを打ったらしい妊婦は、隅の方でヒイ/\虫の息をつゞけていた。
二十一人のうち、肉体の存在が分るのは、七人だった。
七人のうち、完全に生きているのは四人だった。廃坑で待ちほけにあった、タエは、猫のように這いおりて来た。
「柴田だ!」
脇腹から××が土の上にこぼれている坑夫は一本残っている脚をぴく/\顫わしていた。彼等はカンテラを向けながら、ぞッとして立すくんだ。二人は、半身を落盤にかすり取られていた。
「まだ息があるじゃないか。早くしろ!」
人を押し分けて這入って来た監督は顫える声でどなった。彼等が担架に乗せるとて血でぬる/\している両脇に手をやると、折れた骨がギク/\鳴った。
「まだ生きとる。」
監督は念を押して、繰かえした。
三ツの屍は担架に移された。それから竪坑にまでかついで行かれ、一ツ/\ケージで、上に運びあげられた。
坑内で死亡すると、町の警察署から検視の警官と医者が来るまで、そのまゝにして置かなければならない。その上、坑内で即死した場合、埋葬料の金一封だけではどうしてもすまされない。